喫茶店のばあちゃんは写真家

そこの喫茶店のばあちゃんは

僕がだれかを連れてくると

帰り際に必ず一枚

 

そこの喫茶店のばあちゃんは

僕がまた誰かを連れてくると

「これこの前の写真よ」

そして帰り際にまた一枚

 

ばあちゃんから貰った写真

その存在すらも忘れていた写真には

今はもういない、つながっていない人たちが写ってる

 

ばあちゃんの写真を眺めていると

その写真には写っていない人たちまでもが

ばあちゃんの写真に写ってる

 

これが

色々溢れるものがあるんだなぁ

 

そこの喫茶店のばあちゃんは

僕がひとりで座っていると

「あら、今日はひとりね」

 

「そうなんですよ。また大切な人を失って」

なんて言うこともできないから

 

とりあえず

ばあちゃん

僕と一枚どうですか。