芸術の街パリと芸術に無知な僕のぎこちなき交流


美術館に行くのが別に好きではありません。

しかし、なぜか美術館に足を運びます。

芸術というものが全くわからないんですね。

あっ、美術館と書いた次に
芸術はわからない」と。
美術と芸術の違いもわからないみたいです。

知っている芸術家の幅もとても狭いです。

ゴッホピカソ、マネ...
ぱっと浮かんでくるのは彼らくらい。

日本の芸術家は岡本太郎しか知らない。

写実派と印象派と区別も今日初めて知ったくらい
流派ごとの絵の違いもわかりやしない。

美術館に行った後のあの疲労感も嫌いです。ぐっと疲れが身体のうちから込み上げてきます。

しかし、美術館に足を運びます。

今日は
パリにあるオルセー美術館に行ってきました。

入場料とは別に5ユーロを払って
日本語の音声ガイドを借りました。

ケータイのようなデバイスに作品の番号を入力すると
絵の解説を流してくれるのです。

僕はその音声ガイドを頼りに
片っ端から作品と向き合いました。

作品の裏にある歴史を知ることでこんなにも面白くなるのか!

初めてかもしれません。

美術館に行って"よかった"と思ったことは。

しかし、知識ばかりを増やした結果
作品を見る目を失ってしまえば本末転倒。
岡本太郎が生きていれば
間違えなく殴られますよ。

そういえば、今日オルセー美術館

地元横須賀で雑居ビル2階にある喫茶店に入ったことをふと思い出しました。

重いドアに誰もいない店内。
“いっらしゃい”と言う店主には前歯がなく
手元にタバコの煙が浮いていました。

"あっ、タバコくせぇ。素直にドトールにしておけばよかった”

しかし
その喫茶店の壁には様々な日本人芸術家の絵画が掛かっており
それらには値段が付けられていました。

ドトールではありえませんね。

どうやら様々な芸術活動をしている人たちが集まる喫茶店のよう。

店内には僕らふたりしかいないため
自然と話し始めました。

僕が店を出る際に店主は

“やっぱり今あるネットとかではなくてね。
美術館に足を運んで自分の目で見ること。
本物の作品をたくさん見ることだね。
東京、東京にいい美術館たくさんあるから
たくさん行きな。”

そう言って
店主はスマートフォンをいじり始めました。

そして
僕はパリに来ました。